2026年1月18日
コラム
住まいを検討する際、快適性や機能性を左右する様々な要素があります。
その中でも、建物の「高さ」に関わる数値は、空間の印象や使い勝手に大きく影響を与えます。
特に、一般的には「天井高」として認識されがちな部分に隠された、より構造的な「階高」という概念は、一度決まると変更が難しい重要な要素です。
この階高が平均してどのくらいの高さなのか、そしてその高さによってどのような違いが生じるのかを知ることは、快適な住まいづくりにおいて役立ちます。
階高と天井高は、どちらも建物の高さを表す言葉ですが、その意味するところは異なります。
天井高とは、部屋の床面から天井面までの高さを指します。
一方、階高は、ある階の床面から、その上の階の床面までの高さを指す、より専門的な建築用語です。
天井高はインテリアや生活空間の印象に直接関わるため、比較的よく知られています。
しかし、階高は床スラブの厚みや配管スペースなども含んだ構造上の高さであり、一般の生活で直接意識される機会は少ないかもしれません。
天井高はリフォームなどで調整できる余地がありますが、階高は建物の骨組みに関わるため、一度設計・建築されると変更が非常に困難です。
階高は、文字通り建物の「階」ごとの「高さ」を表します。
具体的には、ある階の床表面から、その直上の階の床表面までの垂直距離を指します。
この数値には、床を構成するコンクリートスラブの厚みや、床材、天井材、さらには配線や配管を通すためのスペースなどが含まれています。
そのため、見た目の天井高とは異なり、構造上の基準となる高さと言えます。
建築基準法では天井高の最低基準が定められていますが、階高そのものに直接的な法的な高さ制限はありません。
ただし、他の建築基準に抵触しない範囲で自由に設計されるものです。

日本の住宅における階高は、一般的に3メートル前後であることが多いとされています。
現在の一般的な住宅では、天井高が2.4メートル前後で設計されるケースが多く見られます。
この天井高に、天井から上の階の床までの間の部分、つまり床スラブや構造材、床材などの厚みがおよそ40~50センチメートル程度加わり、全体の階高が構成されます。
マンションなど集合住宅の場合も、3メートル程度を標準とする物件が多く存在します。
具体的な平均値としては、前述の通り、おおよそ3メートル前後が一般的な目安となります。
この数値は、快適な居住空間を確保しつつ、建物全体の高さや構造的な安定性とのバランスを取った結果と言えるでしょう。
もちろん、設計思想や建物の構造、仕様によっては、この数値を上下することがあります。

階高が高いということは、天井高も高くなりやすく、空間に広がりと開放感をもたらします。
背の高い家具を置いても圧迫感が少なく、インテリアの選択肢も広がります。
また、階段のデザインに自由度が生まれたり、シャンデリアのような装飾性の高い照明器具を取り付けやすくなったりするメリットもあります。
高い位置に窓を設けることで、採光を効果的に取り入れることも可能になります。
階高が低い場合、まず戸建て住宅では階段の段数が少なくなり、将来的に昇降が楽になるというメリットが考えられます。
また、限られた空間をコンパクトにまとめることで、冷暖房の効率が向上したり、照明器具の交換やメンテナンスが容易になったりする利点があります。
マンションにおいては、階高を抑えることで建物の階数を増やせるため、物件あたりの販売価格が抑えられる可能性があり、購入者にとってメリットとなる場合があります。
階高とは、建物の1階分の床から上の階の床までの高さを指す建築用語であり、一般的に認識されがちな天井高とは異なる概念です。
天井高が室内の床から天井までの高さを表すのに対し、階高は構造上の厚みなども含んだ数値であり、一度決まると変更が難しい重要な要素となります。
日本の住宅における平均的な階高は3メートル前後ですが、この高さによって、空間の開放感やインテリアの自由度、冷暖房効率、さらには将来の住みやすさなど、様々な面で違いが生じます。
高い階高は開放感をもたらす一方、低い階高は実用性や経済性に関わるメリットを持つことがあります。
住まいづくりにおいては、この階高の特性を理解し、自身のライフスタイルに合った高さを専門家と相談しながら見極めることが大切です。